2019年 10月12日
アスペルガー症候群という病気は聞いたことがあると
思います。
しかし、この病気になっている本人の見た感じは普通で
健全な人とほとんど変わりません。
行動を見ていて、他の子とはちょっと違うという部分が
あればアスペルガー症候群なのかもしれません。
どういった特徴があるのか、治療方法はあるのか
周囲はどのように接したらいいのかについてまとめて
みました。
目次 (クリックできます!)
・アスペルガー症候群の子供の特徴、原因
アスペルガー症候群は発達障害の一つで、知的障害はないので見た目はわかりません。
親御さんにしてみれば、うちの子は大丈夫なのかと心配に
なりますね。
どんな特徴があるのか見ていきましょう。
特徴
・集団の中に入れず孤立しやすい
周囲の子と”合わす”ということが苦手で、学校では孤立しやすく
なります。
気に入らないことがあると、突然攻撃的になることがあります。
・こだわりが強い
完璧主義というのか、物事をする順番や自分が決めたルールは
絶対にやり通します。
それがたとえ要領が悪いとわかっていてもやり通します。
また、一つのことに異常なまでも興味を持って、他のことには
全く関心がありません。
・空気が読めない
相手が言ったことの意味が理解できないということです。
例えば、家族に「お風呂が湧いたか見てきて!」と言われれば
本当に見に行くだけで、湧いていてもお湯の蛇口を止めません。
上記のようなことがアスペルガー症候群の子供の特徴です。
まとめると、人とコミュニケーションをとるのが苦手というのが大きな特徴です。
原因について
アスペルガー症候群は脳の病気で
親の育て方やしつけとは関係ありません。
中には子供の発達障害は親の育て方が悪いと誤解している人が
いますが、全く違います。
アスペルガー症候群のはっきりとした原因は不明です。
しかし遺伝性が強いのではと言われています。
両親共、あるいはどちらか片方がアスペルガー症候群であると
遺伝する確率は高いと言われています。
・アスペルガー症候群の治療方法、治るの?
この病気は治るものではありません。
特効薬とか治療法がありません。
でも将来のことを考えると、アスペルガー症候群の子供をそのまま放置
しておくのはよくありません。
アスペルガーの子供が学年が上がったり社会に出た時に集団生活に
対応できる力を身に付ける必要があります。
治療ではなく療育の必要があるということです。
療育は、地域の療育センターや福祉センター、療育専門の民間施設などの
専門施設で受けることになります。
お住まいの保健センターなどに問い合わせるといいでしょう。
アスペルガーの子供はそれぞれ、苦手なことも異なったり、程度があったりで
その子に合った療育法をしていくことになります。
例えば、大人と子供が一緒になって会話や遊びをしながら
コミュニケーション力をアップさせたりします。
作業療法士や臨床心理士などの専門家が対応します。
・アスペルガー症候群の子供への接し方
アスペルガーの子供は、ある特定の分野では天才的な能力を持っていることが多いのです。
周囲が「この子は扱いにくい」と受け止めて間違った接し方をすれば
せっかく持った能力がうまく発揮できなくなることがあります。
そのため、周囲の人は適切な対応をしなければなりません。
アスペルガー症候群の子供への接し方についてポイントをまとめました。
・指示や伝え方を工夫する
アスペルガーの子供は、遠まわしの表現や相手の言おうとしていることを
理解するのが苦手です。
そのため、具体的に一つずつやるべきことを言ってあげます。
また、言葉だけでは子供が理解できないことがあるので
イラストやジェスチャー、写真を用いると理解しやすくなります。
・否定したり命令しない
できないことがあっても「うまくできなくてもいいよ。」とそのまま
受け止めてあげます。
「~したらダメ」とか「~しなさい。」という言い方をすれば
子供は怒られているんだと受け止め、自信を無くすようになるので
気をつけなくてはなりません。
・予定を明確にする
もし、いつもと違うことをする時は前もって予定を具体的に
伝えます。
〇時から〇時までは〇〇をすると伝えておけば、子供も
戸惑いを避けられます。
・できないことをやらせようとしない
無理なことを「練習すればできる」などというふうに
させると、 子供は自身を無くす引き金になります。
無理強いはしないことです。
・まとめ
アスペルガー症候群の子供たちは見た目は普通で
なかなかわかりにくいものです。
しかし、よく見ていると他の子とは違うという部分が
あるものです。
アスペルガーは治るものではなく、その子に合った療育を
していくことで本人も親も気が楽になることが多いのです。
周囲はアスペルガーの特徴を受け止めて、本来持っている能力を
伸ばすために理解と適切な対応が必要です。